理事長 メッセージ

2022年度スローガン HERE COMES A NEW CHALLENGER

公益社団法人立川青年会議所2022 年度 理事長所信

はじめに

小林 優貴

 青年会議所には人生を変える出会いがあります。

 私は、立川青年会議所に入会してから、様々な役職、委員会を経て多くの経験を積ませていただきました。入会直後の頃の私は、仕事に出掛け、家庭に戻る日々を繰り返していました。それはそれで、どこか物足りなさを感じつつも「自分の人生なんてこんなもんだ」と現状に満足しておりました。そのため積極的に青年会議所に関わることはなく、最低限の付き合いを保っていました。

 しかし、ただ参加しただけ、ちょっとした手伝いをしただけなのにメンバーから感謝されることを繰り返すことで、「自分が誰かの役に立っている」「この団体に自分の居場所がある」と徐々に実感が湧いてきました。時を経る毎にメンバーの熱量や姿勢に魅せられ、それまで参加を断っていた担当外の事業や懇親会などにも可能な限り積極的に参加するようになりました。会社員という立場故に、もっと関わりたくてもどうしても行動に制限がかかってしまうので、自分で時間を作って青年会議所運動をしているメンバーを羨むくらい魅力的に思うようになっていました。私が初めて理事を任命された年に、家庭、仕事共に大きな変化があり、あらゆることに向き合えなくなっていたときには、毎日のように代わる代わる心配をして声をかけてくれたメンバーがいてくれたおかげで、徐々に前向きになることができ、ここまで続けてくることができました。

 初めて委員会を任されたときには、これまで一緒に汗をかいてきた多くのメンバーに支えてもらい、当初想定していた以上の成果を得ることができました。自分が苦手としていたことに対して、克服するために挑戦するきっかけをくれたメンバーがいてくれたことで、次第に自身の仕事に対する姿勢にも変化が現れ、意欲的に行動することができるようになり、確かな成果をあげられることに繋がりました。本当に以前の私からは想像すらできない、かけがえのない経験、多くの人脈、物事の捉え方や俯瞰的な視野を得ることができました。

 このように青年会議所には人をポジティブに変革する機会が数多くあります。同僚や社員、友人、家族など「人」のためならば120%の力を発揮できる人が集まる団体、そのストレートな熱量、一生懸命な姿勢に人は感化され、行動を起こすことで地域を変えていく。自分自身だけでなく、周りの人間にも変化を起こす、人生を変える、すなわち成長をしていくこと、これが多種多様な職業のメンバーが集まり切磋琢磨しながら今日まで続いてきた青年会議所の最大の魅力です。

子供たちの健やかな成長のために

 現在、子供たちを取り巻く環境も大きく変化してきています。スマートフォンの普及により、必要な情報をすぐに手に入れることができ、コミュニケーションの方法もICTの発達により、時間を有効に使える環境になったことで、多くの人と繋がることも容易になり疑似的・間接的な体験も増加しました。しかし便利になった反面、手軽かつ自由に遊べる場所の減少、SNSやゲームなどの室内遊び時間の増加、学校外での学習活動の増加により外遊びやスポーツ活動時間の減少したことから子供たちの体力・運動能力低下が政府の統計より窺い知れます。加えて現在のコロナ禍において休校や外出自粛により子供たちの成育環境にさらに多大な影響を与えているとされています。私の少年時代では当たり前のようにできていた公園でのサッカーなど、体を動かして遊ぶことすら制限されてしまっている現状に対して、子供たちの運動不足や体力のさらなる低下による心身の不調が懸念されます。未来の担い手である子供たちにはよく体を動かす習慣付けやそれを支える体づくりが必要であると考えます。全力で体を動かす喜びや体づくりを通じて生まれるコミュニケーションを体験してもらうことで子供たちの「心身の発達」や「積極性」を育むことを実践していきます。児童期での体験は、将来にわたり影響を与えるとされています。能動的な市民を一人でも多く増やし持続可能な社会の実現のためにも、児童期での良好な原体験を大人になったときに自身の子供や地域社会に還元していける健全な青少年の育成は必要不可欠と考えます。

来るべき交流への備え

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により訪日外国人旅行者数が8割以上激減し、依然として対面での外国人との交流は困難な状況にあります。インターネット上での交流は図ることはできますが、対面での交流は難しいこのような状況下にあるからこそ、交流を再びできるそのときまでにコミュニケーションの本質である「相手に対する思いやり」を持った、グローバルリテラシーを養い、国際的な視点や感覚を身に付けることが必要であると考えます。

 青年会議所は118の国と地域に存在し約15万人の会員が在籍しております。毎年、開催地を変えながら世界中からメンバーが集い、世界をより良くするべく、様々なフォーラムやセミナー等を通して参加者一人ひとりの意識変革と成長を促し、友好の輪を広げる機会があります。その一つである、アジア・太平洋地域会議(ASPAC)が2022年度は日本で開催されます。これを主な国際交流の好機と捉え、姉妹締結を結んでいる韓国の温陽青年会議所、モンゴルのJCIキャピタルとの交流を図り、今後の友好関係がさらなる発展に繋げます。

 また、日本の青年会議所は、全国691箇所に存在し約24,000人在籍しており、年に3回、日本全国の会員が一堂に会する機会が存在しております。その機会では「これだけの人数が集まれば何だって出来る、世の中にだって大きな影響を与えることが出来る」と思わせられる、地域を巻き込んだ圧巻のスケールメリットをより多くのメンバーに感じてもらうべく機会を提供し、そこで得られた学びをこの地域にフィードバックしてまいります。

ここにしかない魅力を地域に広げよう

 立川青年会議所は創立から57年が経ちます。世代交代を繰り返しながら青年会議所運動に邁進し続けている中で、徐々に何かが失われていってしまったのではないかと感じることがあります。目まぐるしく変わっていく時代の流れの影響もあるのかもしれませんが、様々な技術革新やこれまでの経験の積み重ねで物事が効率的に進められるようになったことで、ある程度のやりがいと人付き合いで満足してしまっているのではないでしょうか。しかし、それでは事業のための事業をただこなすだけであり、事業に関わるメンバーは一部に偏り、疲弊していく一方です。動ける人が動けばいい、自分はこれ以上踏み込んで青年会議所の活動に関われないと線引きをして自身の成長を止めてしまう、そんな雰囲気が立川青年会議所内に蔓延しているように思えてなりません。

 しかし、それは本気を出すきっかけを探しているだけで、メンバーの根底には必ず情熱が備わっていると信じています。そうでなければ今日まで、立川青年会議所が存続していくことはなかったでしょう。他人との衝突を避け、自身に関係があることにしか興味を示さなかった私が、自分には到底無理だと思ったことにもその都度取り組んだ結果が今の私だとすると、「人は人でしか磨かれない」という言葉は正にその通りだと思います。私は、私自身がそうであったように、メンバーそれぞれに少しの背伸びをする勇気を与え、この言葉を実感する機会を創出したい。課題解決に向けて、衝突を恐れず全力で向き合いチャレンジしてほしい。全力を出し切ったからこその達成感、引き上げられた限界を自身の成長として実感する。満足感に溢れ、明るい希望を持った魅力的なメンバーが多く在籍している団体だからこそ地域に影響を与え、変革をもたらすことができると考えます。

 「青年会議所しかない」と言われた時代から、今では「青年会議所もある」時代と言われ、全国的にも会員は減少傾向にある昨今、立川青年会議所も例外ではなく、2年後の60周年を迎えるまでには、現在の会員の約半数が卒業してしまうという状況です。会員の減少は我々の発信力減少にそのまま直結している問題です。しかし、私たちと志を同じくする仲間はまだまだ地域にいます。新しいメンバーの加入は現メンバーにとっても化学反応を起こし、新しいチャレンジへと繋がるきっかけとなります。一つひとつすべての行動が会員拡大に繋がると信じ、アンテナを高く張り、メンバー自身がそれぞれ仕事に家庭に一生懸命でありながらも活き活きと地域に関わっている姿、貪欲に自己研鑽に勤しむ姿、困難を共に乗り越えたことで育まれた友情があります。それらの魅力をダイレクトに伝え、青年会議所をまったく知らなかった方やネガティブなイメージを持っている方へも心を揺さぶり、青年会議所に関わってみたいと意識の変革を促し新たな仲間を募ってまいります。

 地域の中でより大きな運動を展開していくためには、メンバー間のコミュニケーションは不可欠です。対面でのコミュニケーションが満足に取れない中でもそれぞれが創意工夫をしてやってきましたが、改めて内部コミュニケーションの強化を図る必要があると考えます。そしてしっかりと新しいメンバーの指導・サポートが行えるように内部研修も余念なく行い、メンバー一人ひとりが青年会議所運動を創り上げるという当事者意識を高めて組織を活性化していくとともに、青年経済人としての資質を高めます。

 同世代の仲間が集い、一人では決して出来ない経験、若さと情熱が込められた「ここにしかない体験」がある唯一無比の団体であることを誇りに地域で青年会議所の輪を拡げていきましょう。

活かそう地域ネットワーク

 私たち立川青年会議所は、立川市・国立市・武蔵村山市で運動を展開しております。各市それぞれに様々なコミュニティがあり、多くのお祭りやイベントなどにも参画していますが、近年中止が相次いだことで関わりが希薄となっています。お祭りやイベントは地域に一番近い位置で地域市民や行政と繋がることができ、私たちの理念や活動、ひいては青年会議所運動に多くの方々から共感を得られる格好の機会であります。ただ、中止になってしまったことで思い描いた運動ができず諦めてしまうのではなく、その中でも地域との関わりを辿り情報を集めて今できることを発信していき、地域に青年会議所の必要性を理解してもらう必要があります。

 2015年に立川市の社会福祉協議会と、2021年度に国立市、武蔵村山市の社会福祉協議会と「災害時等における協力体制に関する協定書」を締結いたしました。気候変動や近年の豪雨などの災害がいつ私たちに降りかかってきても不思議ではない現状や、個人の生活様式の多様化に伴い相互扶助の必要性が薄まり地域の人間関係の希薄化が進む昨今であるからこそ、改めて自分事として捉え地域との情報共有を密にし、非常時に対する備えとして日頃より防災意識を高めていくことが必要です。SDGsの観点からも「住み続けられるまちづくりを」が掲げられているように、安全かつ強靭な地域を目指すためにも地域事業へ積極的に参画し諸団体とも連携していくことで市民一人ひとりにより強く発信できると考えます。

組織を支える「なくてはならない屋台骨」

 青年会議所は組織の単年度制をとっており、常に新しいことにチャレンジすることができる環境があり、それが特徴の一つであります。チームとしての取り組みは、1年間という限られた期間の中で苦楽を共にし、運動を展開してきたメンバーは、仲間でもあり共に刺激し合い切磋琢磨できるライバルという間柄となり、互いに高め続けることができます。また、もう一つの特徴である青年会議所の40歳で卒業を迎えるという点において、区切りがあるからこそ、若さを最大限に活かして青年会議所運動に対し情熱を注ぎ続けることも出来ます。この二つがあるからこそメンバーは輝き、魅力的に映るのです。

 そして毎年様変わりする組織の中において、いつのときも変わらず存在しているものがあります。それは組織を機能させるもの、いわゆる会務運営です。当たり前のことを当たり前に遂行する。蓄積されたノウハウを活かし、絶えず弛まず下支えがあることで、組織はより魅力的に輝くのです。

 さらに広報活動は、私たちにとって欠かすことができません。どれだけ良い事業を構築しても地域の方々に伝わらなければ意味を成しません。地域の方々に対して事業単体の広報だけではなく、私たちがどういった理念を掲げているか、それに基づきどんな活動を行っているかなど、運動発信を戦略的に、ターゲットを絞り広報することで、共感を生みファンを増やしていく。そうすることで、まだ見ぬ仲間へも届くメッセージとなることにも繋がっていくため、様々な媒体を通じて広報を行ってまいります。

 組織としてなくてはならない根幹である「会務運営」と「広報」を組み合わせて、組織を理解した内部広報が行き届くことで、メンバー一人ひとりが地域に対して広く発信する広報マンになっていきましょう。

結びに

 私たちが置かれている現状は決して当たり前ではなく、仕事や家庭など一つでも何かが狂えば忽ち立ち行かなくなってしまいます。私たちは今このように活動できていることに常に感謝の気持ちを持って青年会議所運動に邁進しなければなりません。

 本気になって全力で臨むからこそ素晴らしい出会いや、大きな成長を得ることが出来る。そういった経験や学びを得た人物が地域に一人でも多くいることで地域が魅力で溢れることは間違いない。だから、ひとつ背伸びをして挑戦してみよう。地域をより良くしていくため、私たちにはこれまで積み重ねてきた英知と信じた道を突き進む勇気と情熱と何物にも代えられない若い力があるのだから、新しい挑戦へ一歩前へと踏み出そう。

公益社団法人立川青年会議所

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